この記事は「アクセシビリティ Advent Calendar 2024 - Adventar」 の3日目の記事です。
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2023年に続き、2回目となったアクセシビリティカンファレンス(以下、アッカン)。2023年のアッカン翌日から、実行委員たちには既にひとつの大きな課題がありました。
皆さんの記憶にも新しいでしょう。本編の閉会式でアナウンスされた、ゆうてん実行委員長の退任です。
つぎのつぎはどうしよう
今年のテーマである「つぎはどうする」が発表された時点よりも前に、実行委員のメンバーはゆうてんさんの退任の意思を聞いていました。
「つぎはどうする?」の問いかけは、重くブーメランのように私たちへも投げかけられている、と私は勝手に感じていた気がします。誰か公募で探すのか、残った実行委員から長を選ぶのか、それとも発展的解散を選ぶのか……?
嬉しいことに、2024年は名古屋でもアッカンを開催。
福岡での開催前の時点で、2025年もさらに他のエリアで企画が検討されている状況でした。
そんな状況を受けて、福岡はもう少しの間は開催していた方がいいのではないか?という気持ちだけが頭の中にあり、誰が実行委員長になるのかは頭の片隅に追いやっていたのだと思います。
ためらいに打ち勝ったきっかけ
正直に言えば、ゆうてんさんという存在の大きさが一番の恐怖で、この人の後に実行委員長を務めるとすれば、期待だけでなく半信半疑の目で見られたり、矢面に立たされたりすることは間違いないだろうと震えていました。
自他共に認めるような、アクセシビリティのスペシャリストでないと無理だろう、私はいつかもっと経験を積んでからでもいいじゃないか?と自分に言い聞かせようとしていたんです。
そんな折に、福岡で本当に長く親しくしていた友人を9月に亡くしました。まだ40代の若さでした。絶望の淵に立たされました。
茫然自失の中での送別会。亡くなった友人との縁でつながり、今年新たに追加したサウンドロゴの制作を手掛けてくださったアーティストのSHUNさんとお酒を酌み交わしました。
その時のSHUNさんからの「あの人がいなかったら、このサウンドロゴは生まれなかったんだね」というひと言に涙が止まりませんでした。
人はいつかこの世を旅立つ。志半ばで、と言われる人生になるくらいなら、前のめりに生きなくてどうする?周りの評価なんてどうでもいいじゃないか。自分が後悔しないならそれでいい。そう、自分に言い聞かせて、気持ちを奮い立たせました。
そしてつい先月、10月のMTGで実行委員長と残りの2人の実行委員とも話して、無事、快諾いただきました。
今年のアッカン振り返り
内容の詳細は参加者の皆さんがきっと書いてくださると思いますが、とにかく各セッションで田中さん、舞羽さん、小谷野さん、野田さんが今年のテーマにいろんな角度からアプローチしてくださっていると感じました。
アクセシビリティは一部の特別な誰かのものではなくて、あらゆる人が環世界において技術や経験を持ち寄り、文化を尊重しあって、人権を守れる手段のひとつでいいのだと考えるに至りました。
スポンサーセッションにおいても、事業会社と受託会社のそれぞれの立場からアクセシビリティに取り組む姿を見せていただき、参加者の皆さんにとっても、自分とすごく遠い内容ではなく、身近に感じやすい内容だったのではないかと勝手に思っています。
YouTube配信でのリアルタイム視聴数は昨年を大きく上回り、参加者数も昨年より100人ほど多かったのではないかと思います。昨年に続き、託児枠のご利用があったり、今年初めて設定した学生枠での参加があったりしたことも、非常に嬉しい限りでした。
各地での開催が増えるにつれて、今後の動員数は変わるかもしれませんが、昨年よりも参加したいと思った方が多いという事実は、運営にとって本当に励みになりました。
また、現地やUDトークでボランティアをしてくださった皆さんにも本当に尽力いただいて、なんとか最後まで走り抜けた、という感覚でした。ご協力ありがとうございました。
そして、スポンサー25社、特別協賛2社という数字は、開催2年目としてはありがたいことだと本当に思います。それだけ期待とお金をかけてくださったので、今年も、よりよい運営を目指していかなければ、と気が引き締まりました。
とはいえ、運営においてはイベントを終えていくつか来年に向けた課題が残りました。
動画に対しての音声解説ができていなかったこと、通信環境のスペック不足による音声や映像の途切れ、会場ギリギリまで参加枠を増やしたことによる動線の悪化など……
アクセシブルなイベントを目指す私たちにとってはとても悔しく、「参加してくださった皆さんに申し訳ない」という気持ちも残りました。
つながるせかい
閉会式で、アッカン福岡の次の実行委員長として紹介していただきました。
どんな反応をいただけるかもわからず、非常に緊張していて泣きそうなくらいで足が生まれた小鹿くらいプルプル震えていました(笑)
「正直、荷が重いという気持ちでいっぱいですが、がんばりますのでよろしくお願いします。」というひと言を絞り出すので精一杯でした。
温かい拍手をいただき、懇親会以降は「がんばってね、応援してるね」との声をたくさんかけていただきました。やさしい励まし、ありがとうございます。
私が実行委員長になると、おそらくこれまでの運営タスクを抱えられません。
なので、実行委員はこれまでより人数を増やしたいと思っています。すでに、私や他の実行委員がつながっている方には少しずつお声をかけさせていただいています。
そのために、来年はMeetUp的な小規模企画もやります。
もしご興味があれば、XのDMなどでご連絡ください。
私は人やモノやサービスなど、さまざまなものの魅力を伝え、ご縁をつなぐことを仕事にしたいと思い続けてきました。
つぎは、これを読んでくれたあなたと、なにかすてきな縁をつなぐせかいに足を踏み出したいと思います。