ウェブがかり

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ついにAndroid版アプリがリリース!福岡市でシェアサイクル「メルチャリ」を使ってみた

こんばんは、ウェブがかりのサチコです。

皆さんはシェアサイクルの「メルチャリ」ってご存知ですか?

メルチャリは簡単に言うとカーシェアリングの自転車版です。

現在は福岡市と東京の国立市で実証実験が行われています。

 

2018年2月のサービス開始時はiPhone版アプリしかなかったのですが、2018年9月に待望のAndroid版アプリがリリースされたので、さっそく使ってみました!

 

実際に使ってみたところ、カーシェアとは異なる様々な工夫があることがわかりました。

せっかくなので使ってみた感想に加えて、気になったポイントをレポートしたいと思います!

利用料金は路線バスよりも安め

メルチャリの利用料金は1分4円。パッと見では安いのかわかりづらい価格設定です。

福岡では博多駅から天神までは路線バスだと100円、地下鉄なら200円。

博多駅から天神までは3.5km程度なので、自転車でおよそ20分と考えても80円なので、比較的安めの設定ではないでしょうか。

決済は1カ月ごとのようです。確かに数十円の明細が列挙されるのは嫌ですよね。

利用料金が割引になる条件もいろいろ設定されていますが、こちらは後半で詳しく紹介します。

 

ちなみに福岡市で利用できる他のシェアサイクルは主に「COGICOGI」やソフトバンク系のシェアバイク「HELLO CYCLING」があります。

COGICOGI(コギコギ)

  • 12時間2,100円(1分あたり約2.9円)
  • 24時間2,400円(1分あたり約1.7円)
  • 48時間3,600円(1分あたり約1.3円)

こちらは長時間の3つのプランがあり、1分単位ではメルチャリよりも安いです。

どのプランでも、超過1時間毎に100円の延長料金がかかります。

メルチャリに比べて安い単価設定ですが、借りられる場所が少なく、長時間のプランだけなので短時間の利用がいい人には向いていません。

 

HELLO CYCLING -どこでも借りられて好きな場所で返せる自転車シェア

  • 15分60円(1分あたり4円)
  • 1日1000円(1分あたり約0.7円)

こちらは自転車の種類で料金が変動するようです。

福岡市内の電動アシスト自転車の料金であれば15分だとメルカリと同じ単価ですが、15分単位なので微妙にオーバーすると割高になります。

ただ1日のプランが安いこと、借りられる場所の多さでは他を圧倒しています。

 

以前は福岡にポイチャリというサービスもあった記憶がありますが、サイトがなくなっていました。

大手の参入や運営の難しさなどで継続ができなくなったのかもしれません。

メルチャリの装備

  • ライト(暗くなると自動で点灯。正面だけでなく背面は鍵部分にあり。)
  • ベル(左のハンドル、親指で鳴らせる位置にありました)
  • カゴ(隙間が大きいので、ペットボトルやスマホは直に入れられません)
  • 変則ギア(3段階/重め:3、普通:2、軽め:1)

と、概ね普通の自転車の装備は揃ってます。

パンク修理などはアプリからも報告できるので、サポートの方では定期的な整備以外にも報告を受けた際はその都度、修理をしてくれているようです。

続いて、メルチャリの利用方法です。

利用方法は思ったよりカンタン

メルチャリ の使い方

公式サイト(https://merchari.bike/)より
利用する前にやること

初回だけ「アプリのダウンロード」と「メルカリのアカウント作成または既存アカウントの連携」が必要でした。

 

私はこれまでメルカリを利用していなかったので、ニックネーム、メールアドレス、パスワード、支払い情報と言う最低限の情報だけサクッと2分ほどでメルカリに登録してから連携しました。

初めて利用する前日までに、ここだけ済ませておくと楽でいいかなと思います。

利用制限はあまり厳しくなく、13歳未満の場合はヘルメットの着用をするようにアプリ内で案内されていました。身長は140cm以上が目安のようです。

利用開始の流れ
  1. アプリを起動する前に「Bluetooth」をON
  2. 借りる際はまずアプリから近くのポート(自転車置き場)を確認
  3. ポートで借りたいメルチャリの横に行き、画面下の「鍵をあける」をタップ(丸にある数字の表示がポートと置かれているメルチャリの利用可能な台数)

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  4. QRコードを読み込むためにカメラ画面へ切り替わるので、自転車のサドル下にあるQRコードを目安の枠に合わせて読み込む

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  5. Bluetoothで鍵が自動で開錠され、利用開始!
  6. アプリで利用時間のカウントがスタート

BluetoothがOFFになっていると利用許可の表示などが追加で出るので、先にONしておくのがオススメです。

また、Bluetoothは鍵をあける時だけ使っているので、その後は一切使いません。

ムダにバッテリーを食うので、自転車の鍵が開いたらOFFにしてもいいと思います。

 利用後の流れ
  1. 自転車で近くのポートへ行く。
  2. 自転車の前輪をポートの枠に入れ、スタンドを下ろす
  3. 後輪についている鍵を手動でロックする。これで利用終了!

終了時にはアプリの操作は一切ありませんでした。これも利用しやすいポイントかなと感じました。

サドルの調整が簡単なレバーのタイプなので、昔の自転車のようにクルクル回さなくていいのが地味に嬉しかったです。(私は150cmくらいなのでサドルは一番低い位置がちょうどいい高さでした)

シェアサイクルとカーシェアリングとの大きな違い

これは何といっても「借りた場所と別の場所での返却が可能なこと」です。

レンタカーでは同じようなサービスを提供しているところもありますが、カーシェアリングではごく一部でしか実施されておらず、あまり広がっていません。

おそらく自転車よりも移動できる距離が長いことで、元の場所へ戻す手間がかかり過ぎるのがネックになっているのではないかと思います。

 

メルチャリだけでなく他のシェアサイクルサービスも「借りた場所と別の場所での返却が可能なこと」をうたっていました。

メルチャリ独自の取り組み「お手伝い」で割引!

これは非常におもしろい仕組みだなと思ったのが「お手伝い」という制度です。

2018年9月現在は、以下の4つが挙げられています。

  1. ライド終了後のレビュー
  2. 故障車やポート街の自転車の報告
  3. ポートについての問題の報告
  4. ポート外に放置されてしまったメルチャリのポートへの移動

1〜3は、アプリでのレビューや報告がお手伝いになります。こちらはクラブメルチャリという制度で独自のマイルが貯まります。

このマイルはライド自体でも3マイル貯まるようになっていて、20マイル貯めるとアプリで次回15分無料の割引チケットと交換できる仕組みになっています!

 

4は実際にポート外に放置されているメルチャリ(アプリの画面でいうと黒地に白の自転車マーク)をポートに移動する際にライドが「15分無料」になる仕組みです。

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つまり、放置されたメルチャリで行きたい場所の近くのポートまで乗れば、利用者は通常よりも割安でメルチャリを利用できるメリットがあるんですね♪

無理なく利用者が運営に協力する形をしっかり考えられていて、とてもいい仕組みだなと感動しました。

利用して感じたコツと注意点

スピードはゆっくりの方が乗り心地は快適

福岡市内は非常に路線バスの通行が多いため舗装が痛みがちです。

そのため場所によってはかなり凸凹になっていて、よっぽどいい自転車でないとガタガタ揺れます。

 

初回は試しに天神〜六本松の駅まで乗ってみたのですが、スピードを出しすぎるとカゴに入れているカバンが飛び出しそうな跳ね具合でした(笑)

また車道が狭い場所では歩道を走らないと仕方ないこともあり、事故防止のためにあまりスピードは出さない方がいいかなと思いました。

放置されているメルチャリ頼りでは利用しない方がベター

「お手伝い」の4で紹介したような放置されたメルチャリを探して乗る場合は、悪質な放置のパターンを覚悟する必要があります。

例えば私が実際に見つけたのは以下のようなものでした。

  • メルチャリにもともと付いている鍵以外のチェーン等でロックされている
  • マンションの駐輪場など特定の人しか利用できない場所にわざと止められている

こういった場合はそもそも「お手伝い」目的でのライドができません。

放置されているメルチャリに乗ることはできないパターンがあるので、あてにしすぎない方がいいと思いました。

 

問い合わせてみたところ、上記のような状態はメルチャリの利用規約に違反しているので、発見した場所やメルチャリのQRコードを右下の「ヘルプ」から報告して欲しいそうです。

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私は仕事帰りだったので時間外に問い合わせしましたが、日中は問い合わせチャットで連絡ができるとのこと。

7:00~21:00であれば「ヘルプ」の「よくある質問」や「鍵の問題」などの最下部にあるチャットで対応してもらえます。

故障中(メンテナンス対象)のメルチャリに注意

パンクなどで修理対象のものは「ポートにあっても利用可能台数にカウントされない」そうなので、ポートにある台数とアプリで表示されている台数が一致してない場合は状態を確認する方が安全です。

パッと見でわからなければ、チャットで問い合わせるのがベター。

私も一度、この状況に遭遇したので問い合わせて利用可能なもののID(QRコードの下に記載)を教えてもらいました。 

ライド前に返却するポートの場所をある程度は把握しておく

これは利用した時に感じたのですが、街中になるほどポートが見つけやすいというわけではないです。

マンションの一角などに設置されている場合もあるので、マップ上では近いはずなのにすぐ見つからない、ということがありえます。

コンビニなどに設置してある場合はそこまで苦労しないと思いますが、慣れない場所で乗る際は注意してください。

トラブル対応や保険について

何度か日中にチャットで問い合わせをしましたが、とても親身に迅速な対応をしてもらえました。

現在の利用者数に対してサポートのキャパに余裕があるのかもしれません。

チャットでの対応時間外の時はメールが送られるようです。

 

また事故の場合は「損保ジャパン日本興亜のサポートデスク」へ、アプリのヘルプセンターから電話ができるようになっているとのこと。

また、自転車総合保険が用意されており、もしもの場合は示談交渉もやってくれるそうです。(参照:ヘルプセンター/安心・安全のとりくみ)

さいごに

レポートはいかがでしたか?

メルチャリと福岡市による実証実験は、2018年6月22日から2020年3月31日までの期間の予定だそうです。

実施エリアは博多、天神、ウォーターフロントから2km圏内で、ポートを増設するにあたって公共施設の活用も進めているとのことでした。

試した際、メルチャリ自体はミニベロのようなタイプで乗りやすかったし、利用の手間もあまり感じませんでした。

今後も博多から天神あたりでのちょっとした移動やお出かけを中心に活用したいなと思っています。

 

ぜひ福岡市や国立市にお越しの際は利用してみてはいかがでしょうか。

▼メルチャリ公式サイト

https://merchari.bike/