こんばんは、ウェブがかりのサチコです。
先週の土曜日、昨年の告知スタート時からとても心待ちにしていたイベント『エンタミナ5』へ参加してきました。
正直…週末の非日常から、まだ気持ちが日常へ戻りきっていません(´・_・`)
どんなに噛んでも味がするスルメをもらって噛んでいる気分です。濃密な1日でした。
内容をどこまで明かしていいものかわからないのですが、すでにデスクトップワークスさん名義でTwitterのまとめも紹介されていますので…多少はお許しいただけるかなと思いつつ。
忘れたくないことやあとから思い出したいことも多いので、今回はサチコ自身の備忘録的なレポートとして書きます。
ぶっちゃけ長いので、気が向いたら読んでくださいε-(´∀`; )
エンタミナとは
エンタミナは、エンターテイメントxセミナーの造語。
あえてテーマを定めずに、それぞれが15分間の持ち時間で様々なプレゼンテーションをおこなう、まるで異種格闘技のようなエンターテイメント的セミナー。
出演者は10名。本当にすごくすごくすごく豪華な顔ぶれでした。
- 森田 哲生さん(株式会社Rockaku)
- 益子 貴寛さん(株式会社まぼろし)
- 中川 直樹さん(株式会社アンティー・ファクトリー)
- 松尾 茂起さん(株式会社ウェブライダー)
- 長谷川 恭久さん
- 中村 健太さん(株式会社ビットエー)
- 坂本 貴史さん(日産自動車株式会社)
- 高瀬 康次さん(DCHS)
- 鷹野 雅弘さん(株式会社スイッチ)
- 田口 真行さん(株式会社デスクトップワークス)
半数以上の方が「一方的にお名前を存じあげております状態」のため、椎名林檎のライブ行ったときのテンションくらいで、静かにしつつ内心はMAXまであがりっぱなし。
会場は東京・秋葉原のUDXシアター。
開演前から、時報とBGMと映像を組み合わせたものがスクリーンに映されていて、映画というよりもミュージカルとか演劇がはじまっちゃうんじゃないのかなっていう感じ。
おわかりいただけるだろうか…(たぶん高齢だったら不整脈おこしかねない興奮具合)
プレゼンテーションの奥深さを見せつけられた
トップバッターはウェブライダーの松尾茂起さんだったのですが、通常のセミナーからは想像できないフルスロットル。
伝えたいことは明確にたったひとつ「反復のススメ」。
史上初なんじゃないかっていうセミナーでの「圧倒的反復横飛び」で会場の空気を一気にあっためてくれましたw(笑いすぎて写真をまともに1枚も撮れてない)
そして仕上げに、最近ちまたで盛り上がっているバーフバリかくらい「田口」さんを反復。
ループステーション(なのかな?)を使った演出がとてもおもしろくて、サカナクションの山口さんが野外ライブでやっていたパフォーマンスを思い出しました。
Twitter上では戸惑っている空気もちらほら感じたのですが、まぁ普通のセミナーだと思って参加するとそうなっちゃうだろうなっていう。
エンタミナってこういう自由さでやるんだぜ!みたいな空気を120%感じさせてもらいました。
私は音楽ならジャズかなぁ…裏打ちを知ってる曲でやるの結構楽しいんだよね。
そこから急にめちゃくちゃ普通に感じて拍子抜けるくらいの落ち着いたトーンで、まぼろしの益子貴寛さんによる「山本夏彦の名言集」
益子さんの選ぶ一節のひとつひとつが毒気と鋭さの中に純粋さをはらんでて、山本夏彦の本を久しぶりに読みたくなりました。
エッセイじゃなく小説でこういうワンフレーズ紹介やってみたいかも。
そして次が長谷川恭久さん。
<ART OF FARGO 映画「ファーゴ」から読み取る理想と現実>というテーマで、FARGOの登場人物を理想と現実というグルーピングをしながらお話されました。(夢中でお話を聞いてて、写真忘れた)
映画は長谷川さんのように作者の意図とか考えて観るのめっちゃ好き!
自分と同じように作品の外側にも目を向ける方がいるんだなぁ(私より何層も深い解釈でおもしろい)と感動しながら聞かせていただきました。
絵画も同じように触れられてて、大学でこういう講義あったら絶対受けちゃうなぁ…。
やるなら「ハリーポッター」でいじめについての解釈やってみたいかな。もしくは「君の名は。」と「魔女の宅急便」を比較してみるとか。
伝え方は重要じゃない、伝わるかが重要なのだ
30分の休憩をはさんで、CSS Niteの主宰でもあるスイッチの鷹野雅弘さん。
いきなりスクリーンに字幕をのせて英語で話しだされたので本当にびっくりしたのですが、本題の前に字幕を消し、日本語にしてくれました(笑)
ワークフローについていろいろなお話をしていただいたのですが、ファイル名の付け方についてのルールは誰でもできるのに誰もがやってるわけではないところをピンポイントでお話されていました。
やっぱりこういう日々の「探さない」時間ってすごく大事だと思うので、「制作フローじゃなくて仕事や生き方をデザインする」ということを心がけるだけじゃなくて周りとも共有していきたいなと思った次第です。
健康にも気をつけましょうってお話もされていたので、最近購入したマットレスのプレゼンしてみたいなー♪( ´▽`)笑
中村健太さんはなんとインフルエンザということで、電話で少しだけお話されてました。残念…。
かわりに前回までのエンタミナの会場を提供されていたクリーク・アンド・リバー社の方やウェブライダーの松尾さんがお話される時間と相成りました。
そして、日産に転職された坂本貴史さんのプレゼン。
Procreateを使ったタイムラプスと映像を組み合わせ、さながら野外での「24」配信を見ているかのよう。
ところどころ描いたところを消したり直したりしている部分があり、伝えることを意識して直していると感じられて、なぜそうしたのかを考えるのが勉強になりました。
ご本人がブログで動画を公開されてますので、ぜひご覧ください!
TSUZURU #entermina – bookslope blog
もしやるとしたら、Webディレクター手帳のワークシートを使って書きまくるかなぁ…その方が自分の表現としてはうまくいく気がする。絵はどうしてもうまく描きたくなっちゃうから、手がめっちゃ止まる。
さらに休憩をはさみ、またまた違う異種格闘技な感じで、Rockakuの森田哲生さん。
パ噺ポ(ぱわぽ)と銘打って、噺は粗忽長屋ならぬ「クラウド長屋」。
これは落語 THE MOVIEみたいに映像化しちゃってもよかったんじゃないかくらい、むっちゃ構成が自然で、PCに敷いた赤座布団とTシャツの柄でやられました。
間がちょっぴり少なかったのが残念(ご本人が落語じゃないと言ってるのに、視点が完全に寄席の客である)
アイミツを「紙入れ」で、デザインを「井戸の茶碗」で、ディレクションを「竹の水仙」で考えたらおもしろそうだ。ハライチ風に「かっこいいサイト」からの「わりと見えるサイズ」とかいじりまくるのでもいいなー。
そしてDCHSの高瀬康次さん。Webディレクション授業でよく拝見しているので、やっと生で見れた感が強かったです。
松下村塾の多様性をよしとする教え方や、志をもち、人とのつながりを大事にすることは現代にも通じるところが多いし、あらためて日本では意識したいところではないかなと。
高瀬さんはこれまでのキャリアを振り返りつつ、そこから派生した未来のことをお話しされていて「大人の文化祭」がとても気になってしまうばかり。ぜひなんらかの形で参加させていただきたいなと思います。
◯◯やってみた的なネタはいっぱいあるからしてみたい。
ラスト二人ということに驚きつつも、高瀬さんの師匠というふりでご紹介されたアンティー・ファクトリーの中川直樹さん。
釈迦の中庸の悟りを軸に「真の価値ある最高のパフォーマンスとは?」というプレゼンでした。中庸の悟りの琵琶のくだりで実際に弦楽器の音を流していて、中川さんの声のトーンと相まって、NHKの100分で名著の朗読シーンみたいでした。
ほどよい緊張ってすぐには実践するのむずかしいから、ニュートラルになれるまでは意識しないといけないんだろうな…。
禁酒時代の話とか引き合いにして、お酒に見るパフォーマンスについての話とかしてみたい。
いよいよラスト、主宰の田口真行さん。
プレゼンについてさまざまなセミナーをされてきた中で、たびたび口にしている「もしも視点」。
これをワークでいろんな手法でやるのですが、今回はなんと題材をエンタミナに!
しかもライブ配信をしながらのエンタミナ。会場のお客さんの一人を指名して、急遽カメラマンにしちゃいました。さぁ、カメラマンになったら一体どんなカメラワークをするのか?!
さらに他の参加者はアンケート用紙の裏に「もしもエンタミナの登壇者の一人になったら何をやるか」を与えられた時間(1分)で思いつく限り書く。
短時間のためめっちゃ殴り書きしていたので、非常に字が乱れていたのはご愛嬌(笑)
当日書き足りなかったので、今回のブログでは各プレゼンを振り返りながら、自分ならこうするかもというのをちょっとずつ想像して書いてみました。
もはや田口さんのプレゼンのワークの一環です。
途中から田口さんのプレゼンの時間ではなく、エンタミナ6の告知タイムを担っていた感じでした(時間的に)
次回はお客さんの中から登壇者を募集!?という予告も(ドキドキ)
シアターだからなのか、エンドロールもあってすごくよかったです。ちょっと泣きそうだったのは秘密。
田口さんの演出に対するこだわりは毎回セミナーや配信でも感動ものです。
プレゼン=生き様がみえる異種格闘技戦
それぞれのプレゼンテーションがプレゼンターの生き様だったり、志だったり、日々の思考だったりを映し出していて、「おもしろかった」「ためになった」「たのしかった」みたいな言葉ではうまく表現できない部分が多かったです。
まさに長谷川恭久さんがプレゼンされたような「作品そのものではなく作者の意図にフォーカスする」感じでずーっと観ていました。
自分がこれまで感じてきたモヤモヤだったり、エンタミナで感じたワクワクだったり、いろんな感情がごちゃごちゃと混ざりました。
正直なところ、まだすべてを消化しきれてないのでWebディレクター手帳やほぼ日手帳に浮かんだことをうにゃうにゃ書き込んでいます。
どういうところで腹落ちするか楽しみにしながら、まとめ。
エンタミナは行った人がその日限りを楽しめるライブ的エンターテイメントであり、行った人しか学び尽くせない超濃いセミナーでした。
出演者の皆様、スタッフの皆様、お楽しみ様でした。無事2018年が迎えられました!
次回も楽しみです。